普段のサックス練習で、メトロノームを使っていますか?
もし使っていないという方は、損をしているかもしれませんよ。
今から必ずメトロノームを使って練習しましょう。
この記事では、メトロノームを使うメリット、使い方を解説します。
メトロノームを使うメリット
では早速、練習でメトロノームを使う事で得られるメリットを見ていきましょう。
それは基本的に、正確さと記憶に関係する事です。
正確さの向上
さて正確さとは何でしょうか?
ここでは2つの正確さについて見ていきます。
運指の正確さ
まずは指の動きの正確さについてです。
メトロノームが鳴るタイミングピッタリに指を動かす事で、運指の正確さを鍛えることが出来ます。
瞬間的にある運指から別の運指に、同時に指を動かすように意識する事が非常に大切です。
一瞬で指を動かせるようにすること、これにメトロノームは欠かせません。
テンポキープの正確さ
一瞬で指を動かせるとすると、次に大切なのは動かない事です。
サックスで何かを演奏している時、指は動かしている時以外は止まっています。
当たり前に感じることかも知れませんが、これが意識できてない事が非常に多いです。
指が一瞬で動くとしたら、決まった時間だけ指を動かさなければテンポがキープ出来るのです。
動と静
つまりサックスを演奏している時、指は動いたり止まったりを繰り返しています。
メトロノームを使っての練習で、指の『動と静』をしっかり意識する事で正確さを得ることが出来ます。
『動と静』を意識するためには、十分に遅いテンポで練習する必要があります。
それは意識と身体に余裕がある状態での練習です。
記憶の固定
もう一つのメリットは、記憶を固定できるという事です。
思い出す速さ
正確さの練習は、ゆっくりのテンポでする必要があるというのはすでに述べました。
ゆっくりのテンポで練習するというのは、ある運指から別の運指への動きをゆっくり思い出すのでOKなのです。
しかし、スムーズに記憶の引き出しから次の運指を取り出すには、徐々にテンポをアップする必要があります。
そうすることで、記憶の棚から情報を引き出すスピードが速くなっていくのです。
逆に言えば、楽に次の運指を思い出せるという事はしっかり記憶しているという事です。
メトロノームの使い方
ではどのようにメトロノームを使うかについても見ていきましょう。
とは言っても、メリットの部分で説明した事の復習のようなものです。
ロングトーンなどで
ロングトーンの時にも、しっかりメトロノームを使います。
テンポは60が良いでしょう。
決めた長さ分しっかりロングトーンをする事はもちろん、発音のタイミングにも十分な注意を払うましょう。
スケールやパターンなどの練習で
ゆっくり余裕のあるテンポで
まずはゆっくり。
馬鹿らしくなるくらい、ゆっくりのテンポで練習します。
人それぞれだと思いますが、テンポは60から90くらいでしょうか。
これは、正確さを養う練習となります。
徐々にテンポを上げて行こう
ゆっくりのテンポで十分な成果を感じることが出来たら、徐々にテンポを上げて行きます。
ここで大切なのはテンポの上げ幅は破綻しない範囲にするという事です。
そして、ゆっくりですが確実に破綻しないテンポを拡張していくように意識することが大切です。
練習する内容や、個人のレベルにもよりますが、120から300くらいまでがテンポの目標になるでしょう。
注意点
最後に、メトロノームを使う時の注意点を解説します。
それは、メトロノームに合わせない事です。
メトロノームに合わせるのではなく、メトロノームと同じテンポで演奏するのです。
まるで禅問答のように感じるかもしれませんが、大切なことです。
どういうことかというと、メトロノームが発する音を狙って演奏するのではないのです。
代わりにメトロノームの音と音の間隔を感じて、それを自分の内なるメトロノームと合わせるのです。
この感覚は最初は難しいかも知れませんが、メトロノームと付き合っていくといずれ理解できると思います。
たとえ理解する前であっても、何となくでも意識しておくと、それが近道になるでしょう。
まとめ
以上が、メトロノームについての解説となります。
メトロノームは『使う・使わない』だけではなく、考え方を知ったうえで使う事がとても大切です。
今まであまり有効な使い方をしていなかった方は、是非この記事を参考にして練習に取り入れてみてください。
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