みなさん、ロングトーンしていますか?
ロングトーンは全くしない方もいれば、毎回長時間やっているという方もいると思います。
このロングトーンっていったい何のためにやるのでしょうか?
この記事では、ロングトーン練習についてについて解説していきます。
この記事が役に立つ人
この記事は以下のような方が対象です。
- サックス初心者の方。
- ロングトーンの目的をあまり考えたことが無い方。
- ロングトーンって何?っていう方。
ロングトーンとは
ロングトーンとは、一つの音を一定の長さ吹き続ける練習です。
管楽器の練習で最も重要な要素の一つと言われていて、初心者から上級者までどのレベルであっても必要とされています。
呼吸、アンブシュア、口腔内それぞれのリラックスとコントロールが目的です。
別の記事で解説した、サックスを演奏するのに必要な3つの操作の「音を出す」に特化した練習です。
得られること
ではロングトーンで得られる成果はどんなことがあるでしょうか。
前述の通り、呼吸、アンブシュア、口腔内のリラックスとコントロールが出来るようになるという事から、効果としては以下の3項目が期待できます。
- 音の安定性
- 持久力
- 良い音色
それでは、これらを一つずつ見ていきましょう。
音の安定性
音程が定まらずフラフラしてしまったり、意図せず音量が変化してしまう事が無くなります。
音程やアーティキュレーションの表現がクリアになっていき、よりスッキリしたカッコイイ印象の演奏が可能になります。
持久力
無駄な力を排除することで筋力や体力を温存することが出来て結果的に持久力が向上し、同時に運指など他のコントロールにも良い効果を与えます。
長い曲を安定して演奏する事も可能になりますし、早いパッセージも演奏しやすくなります。
良い音色
緊張状態から良い音色は得られません。
ロングトーンにより得たリラックス状態が良い音色、良い響きを作ります。
良い音色、良い響きは良い演奏の基本です。
どのくらいすべきか
少ない場合は1分以内、多くても10分くらいで十分な場合がほとんどです。
たくさんロングトーンをするとすぐ効果を得られると思いがちですが、そうではありません。
日々少しずつ向上していくものですから、長い目で見て取り組むことが大切です。
やりかた
まずはメトロノームを用意します。テンポは60に設定しましょう。
- 音を伸ばす拍数と休む拍数を決める
伸ばす長さはレベルや目的にもよりますが、最初は6拍から始めていきましょう。
休みは2拍。 これで合計8拍、2小節分の長さ。このペースで進めていきましょう。 - 良い姿勢をする
立って吹くなら足の裏、座って吹くならお尻の中心に重心が乗るように意識して、良い姿勢を心掛けます。 - 息を吸う
十分にリラックスして、お腹の奥の方へ向かって息を詰め込んでいきます。 - アンブシュアを形作る
アンブシュアは、マウスピースとリードを絞めつけ過ぎないように注意します。
ここで無理な力を入れる事になると、リラックスを得るのは難しくなりますよ。 - 息を吐く
お腹の力をしっかりキープしたまま、スピードが速くなるようにイメージしながら息を吐きます。 お腹は決してひっこめないように注意します。 - 決めた長さ伸ばす
音を伸ばしている間は、心穏やかに音や響き、身体の様子を観察すると良いと思います。
一生懸命になり過ぎないように、でも気を抜かないように。 - 3に戻る
決めた回数、音域分だけ繰り返します。
注意点
ロングトーンを練習する上で、気にしておいた方が良い事を記しておきます。
焦らないこと
すぐに効果が得られる練習ではありません。
ロングトーンすることで、みるみる音が安定したり、今すぐ音色が良くなったりすることはありません。可能性がゼロとは言いませんが。
自分では確認できないほど、日々少しずつ改善していくものと考えてください。
まさに継続は力なりです。
リラックスする事
無理にコントロールしないことが大切です。
音の安定性に気を取られると、無理に音が揺れないようにアンブシュアや口腔内に力を入れてしまう事が少なくありません。
最小の力で安定性を確立するようにイメージしていきましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
ロングトーンは重要とされていますが、意外とその目的や意味を見失う事が多い練習だと思います。
これを機会にロングトーンについて見直して、練習のクオリティを上げてみてください。
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